その世界こそ,生きるに足る世界。生きるに価値なし世界から,見上げよう。
現実社会で反戦デモが行われているなかで,オンラインゲームの中でも反戦を説く人が出てきている。ゲーム内でのタイアップ広告を嫌い,嫌がらせを行うユーザーもいる。バーチャルの世界での言論の自由が問題となってくる。
オンラインゲームの中に現実を持ち込むのはつまらない行為かもしれない。人はリアルの下にあるワイヤードを生きるべきではなく,リアルを見下すワイヤードにいるべきだ。見下した現実の戦争に肯定か否定かなどたいした意味はない。もちろん,なにか訴えたいなら訴えていればいい。ただし,現実の話など,いつもつまらない。
オンラインゲームの世界を,箱庭のなかで遊んでいるに過ぎないと考えているのであれば,間違いだ。現実の世界は元からあるものだが,ネットワークゲームの世界は作ることができるものだ。そして破壊することもできる。そのもろい土台の上でこそ,世界は価値あるものとなる。今日も新聞を読んでつまらない事件ばかりだと思うくらいなら,世界を作ることができる世界に,身を投じてしまえばいい,死ぬまで。
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